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 夏剪定の目的

夏剪定は一番バラが美しく見える11月初頭に丁度開花時期をあわせるため、また、一輪一輪が本来の美しい姿になるように行います。
放置しておいても花は咲きますが、細枝、古い枝、充実していない芽からは不十分な花しか咲きません。

充実した枝だけを残し、そこに栄養を集中させ、さらに、ふところ枝を取り去り風通しを良くし、株全体の姿を美しく整えるためには欠かせない作業です。

四季咲き性の木立バラ、つまり、ハイブリッド・ティ、フロリバンダ、ティ、チャイナなどが対象ですが、四季咲き性のつるバラも枝は長く残しつつ、枝の整理をすることで、美しい秋花を期待できます。

 時期

剪定後、だいたい50日後(松山標準)に咲くことを想定して剪定する時期を決めます。

文化の日(11月3日)あたりに咲くのが秋バラが一番綺麗で長持ちしますので、松山でしたら9月10日前後、関東で9月1日前後が基準です。
ただし、このところの気温上昇で、近年は9月15日過ぎに行うこともあります。

複数の品種をお持ちであれば、チャイナ、ティは開花速度が速いので、剪定順番をハイブリッド・ティ→フロリバンダ→ティ→チャイナとして少しずつ日にちをずらしますと、全てのバラがいっせいに咲くようにも調整ができますので、お好みで試してみてください。

剪定前の姿(ハイブリッド・ティ)
 

@新苗時の最初の枝
この春の新苗は、この1本から始まります。新苗ですので、この株にまだ「古枝」はありませんが、他に十分良い枝がある場合は、冬剪定時には切除候補となります。

Aシュート
8月末まで摘蕾を続けていると、秋花あるいは、来春の主幹となる良い枝が株元から出てきます。

B豆粒大の蕾
摘蕾時や、肥料ストップの目安は、この位の大きさのこと。

C摘蕾した跡
8月末まで摘蕾をした姿。上のほうの枝は細く夏剪定で切除しますが、夏の成長期の間、光合成をし、Aのシュートを出させる働きをしました。

D細枝
剪定時、切除する細枝。良い花は見込めません。

Eふところ枝
内側に向かって伸びた枝。他に十分枝がありますから、風通しをよくするために、剪定時切除します。

F一番最初のシュート
春先に出てきた一番最初のシュート。

 剪定の〈 ビフォー・アフター 〉 
 
《 ビフォー・剪定前》   《アフター・剪定後》
 
▲ 今年の新苗の剪定前の秋の姿。7号鉢で栽培。
春から8月末まで、摘蕾を続けると、このくらいの枝数になります。
 ▲株全体の1/2〜1/3を切り落とします。
細い枝なども整理し、良い枝だけを残し、その枝に栄養を集中させようとしています。
 
 夏剪定の手順
 あくまでお好みですが、株全体の上1/2〜1/3を切除するように順を追って説明します。
 
  ハイブリッド・ティの今年の新苗の9月上旬の姿。
(斜め上から撮影)

枝や葉が隙間無く生い茂り風通しが悪そうで、良い花の咲かない細枝もあります。
樹形も不整形です。
  横から見て、上から1/2〜1/3を切り落とします。(中剪定)
赤い線のあたりを目安とします。
切った後の全体の樹形が盃状になることをイメージします。 
  一番右のシュートの枝に鋏を入れました。
葉っぱが外に向いた充実した芽(外芽)を選んで、その芽の上1cm弱くらいで、先を切り落とします。 
  中央の一番長かった枝をかなり短く切りました。
  先で切り落とした枝の下から伸びている枝は、根元から切り落とします。
太い枝に育っていますが、先ほど残した枝との間が狭すぎるため、先の枝を優先させます。
  残りの枝にも鋏を入れます。
全ての枝に鋏を入れると、いい時期に沢山咲かせることができます。葉が落ちてしまって裸ん坊の枝にも鋏を入れます。 

蕾が付いていて、もったいなくても、ここは一気に切るのが原則ですが、切れない方は、一つ二つ咲かせたらいかが?お好きにしてください。
咲かせると、夏の香り残る花でも満足だったり、やっぱり豊かな花がいいと、次から逡巡なく剪定できるようになるかもしれませんし。
お好きでいいけれど、咲かせるのであれば、個人的には、良い枝の蕾は取ってしまって、おまけでついているような蕾を咲かせるかなあ。
あ、こんなこと言ってると、怒られるかもしれない。コソコソ・・・。
  まだまだ、細い枝や葉が密に茂りすぎています。
枯れ枝、病気に掛かっている枝はもちろん、
根元から出ている細い枝も根元から切ります。 
  枝の途中から内側に向かっている細い枝(ふところ枝)も整理します。
画像にはありませんが、そのほかの細い枝もかなり切り落としています。 
  全体を見渡してみます。

バラは上にある枝に向かって成長が集中する傾向があります。
全体をバランスよく育てるためには、できるだけ高さを揃えましょう。

剪定終了です。かなりすっきりしました。
 
 

参考までに、冬の剪定時でしたら、赤線まで剪定しても構いません。

鉢植えの場合は、鉢の高さ分、地植えよりも強い剪定のほうがまとまりが良くなります。 
 
 不整形な株の〈 ビフォー・アフター 〉 
 
 《 ビフォー・剪定前》    《アフター・剪定後》
   
 ▲1本が太く長く伸びてしまい、余り格好よくならなかった場合、まだ1年目ですから、大目に見て、形を整えていきましょう。赤線のあたりが目安です。

 ▲夏剪定をきっかけに株元から枝が伸びるかもしれません。
 つるバラの剪定
 つるバラは特に秋の剪定は必要ありませんが、四季咲き性のつるバラは枝は長く残しつつ、良い枝の5枚葉のところで鋏を入れ、枝の整理をすることで、美しい秋花を期待できます。

翌春の主役となるつるバラですから、その主幹となる今年伸びたシュートは大事に大事に。枝元・株元から折れないようにラティスなどに縛り付けておいてください。
もし、可能であれば、長いシュートはなるべく垂直にして縛り付けます。なぜならば、誘引時期(冬)まで、余計な芽を出させず、翌春に全ての栄養を使うよう、芽が動かないように枝を横に倒さない方が得策だからです。
枯れた枝や楊枝のような細い枝は切っておきましょう。

木香バラをお持ちの方も多いと思いますが、今年伸びた枝を夏剪定で切ってしまって、春にお花が咲かないと嘆かれる方が多いです。
木香バラが大きくなりすぎて剪定をするとしたら、春の花後すぐに行い、その後の伸びてきた枝は大事に大事に。

 余り元気の無いバラの剪定
 元気のないバラは、剪定以前に元気をつけさせることが肝要です。
なるべく葉を残し、栄養をつけさせます。どうしても調子が悪いようであれば、秋も摘蕾を続けた方がよいでしょう。



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